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娘の質問と人類の進化

「人にはなんで感情があるの?」
と、小学校1年生の娘に質問されました。
子どもの疑問って答えるの難しいですよね。

ですが、ちょうど読んだばかりの本「スマホ脳」の中に、そのヒントが書かれていました。

この本は題名から想像できる通り、スマホの人体への悪影響について書いてある本で世界的ベストセラーになっているので知っている方も多いはず。
スマホの悪影響を説明する前段階として、人間の進化について書いてあるのですが個人的にはそこがとても面白いと感じました。
内容をまとめてみるとこんな感じです。

10万年前の人類は、見つけた食料を「もっと食べたい」と思う人の方が生存確率が上がりました。
たくさん食べれば体内に栄養を貯めておく事ができるからです。
そうすると、食いしん坊な人の方が遺伝子を残しやすく、どんどん人類は食いしん坊になっていきました。

ところが、近年急にカロリーが巷に溢れているような世界へと変貌しました。
社会の変化はほんの数世代の間でおこっていて、人間の体の方は順応できていないがために世界中で肥満と糖尿病が爆発的に増えています。

同様に10万年前、動物や他の人間に襲われないように常に周囲を確認して、すぐに行動に移せる人は危険を避けたり食料の確保が得意で遺伝子を残しやすい人でした。
ところが今ではADHDと診断され、社会に適応するのが困難になっています。

どちらのタイプも身近に一人や二人はいますよね。
ちなみに私は前者のタイプです。笑

人間が集落を作って団体で暮らしていたのも、非力な人間が生き抜くためでした。他人とのコミュニケーションも、情報交換を行う事で食料や危険をいち早く察知するためです。
多くの人と円滑にコミュニケーションを取れた方が生きていくのに有利だったから、そのために感情が発達していき同時に相手の感情を読み取る能力も発達していったのでしょう。

元も子もない言い方かもしれませんが、異性を好きになるのも、子どもをかわいいと思うのも、挨拶をされたら嬉しいのも、全て「その方が生き延びられたから」だったはずです。

感情は自分が主体だと思っていますが、実は数万年かけてプログラミングされた仕組みだとしたら、「自分の気持ち」って何なのでしょう?

娘の質問に、これはきっと進化の仕組みを理解しないと説明がつかない、と思いました。
という事で手始めに「ざんねんな生き物事典」を買い与えた、そんなゴールデンウィークでした。

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