前半はこちら。
結局のところ、実施する時間的なコストと、申請する金銭的なコストにメリットが見合わないという事でしょう。
知名度も低く、これだと転職の際にもほとんど役に立ちません。
だったら初任者研修や介護福祉士といった資格取得がよっぽど分かりやすいでしょう。
処遇改善加算のキャリアパス要件と絡めて導入することも考えられますが、
現状処遇改善加算の要件の確認は現状ほとんど行われておらずザル状態です。
その中でわざわざ大変な労力を割いて導入するメリットもありません。
なんだか批判ばかりになってしまいました・・・。
ですが、良いと思っている事ももちろんたくさんあって、まずはその評価項目です。
基本的介護技術の評価は5枚と、限界まで削ったのであろうことが伺えます。
また、その次の項目は利用者視点での評価が続きます。
項目も実践的で確かに人材育成に役立ちそうです。
このキャリア段位制度にランクを申請する事はまだあまり意味がないかもしれませんが、
評価項目の作成はやってみるとめちゃくちゃ大変なので、これを事業所内の評価項目の基礎として
使うのはとても有用かと思います。
最終的に思うのは、人が人を評価する事の難しさです。
幾ら良い評価項目を並べたところで、評価者が人である限り、点数通りの評価はできないという事です。
どんなに技術が優れていて知識があっても、ご利用者との信頼関係が築けなければ、残念ながらその方は事業所に求められる介護職員ではありません。
それはどんな項目を作ってもすべてをカバーする事は不可能だと思います。
だから、評価者と評価される職員間の信頼関係を作る事が何より大切で、
評価の仕組みは作り込みすぎず、余白を残すくらいがちょうど良いのかもしれません。
なによりも、まずは人員不足を解消しない事には一歩も踏み出せないのですが。。。
できるところから少しずつ。です。