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面談におけるリスクについて

先日社労士会の介護研究会にて研修講師役をさせていただいた際、
自己紹介がてら介護職員と管理者との面談の推進をしていますというお話をしました。

その後、ある先生からご連絡をいただき
面談に関連してこんな事件がありますよ、と教えていただき勉強になったので書いておきます。

労災の不支給処分の取消訴訟ですが、そこに至る背景に面談についてのリスクが潜んでいました。

ある会社の契約社員のAさんとその上司に当たるBさん。
BさんはAさんを低く評価して会社へ報告をしていたが、Aさんに対しては「よく頑張っていますね」と伝え続けてきていました。
そして契約社員から正社員への登用試験を受けたいとAさんが申し出た際に事件が起こります。

Aさん本人としては、今まで働きぶりを認めてもらえていると思っていた上司Bさんに登用試験への推薦を断られます。
1時間にも及ぶ面談の中で、今まで評価されていると思っていた上司Bさんから、実は全く評価されていなかったどころか今後の組織にあなたは不要です、とまで言われます。
これに大きなショックを受けたAさんは適応障害を発症したのですが、これが労災認定されるかどうかで裁判となりました。

上司から普段の働きについて認めて感謝する、という事を勧めている私にとってこれは大きな気づきでした。
つまり、認めて感謝する、という事が実際の評価と全く連動していない状態で、
職員へのパフォーマンスだけになっている場合にはこんなにも大きなリスクが潜んでいるという事です。

つまり、該当者の事を良く見て頑張りを認めて感謝をしつつも、改善点や指摘事項があるのであれば併せて明確に伝える事を怠ってはいけないのです。

面談の目的をどこに置くかと言えば、最終的には職員の成長です。
そこを忘れてしまうと、おためごかしの面談になって最終的にしっぺ返しを食らうという事も頭に入れておく必要があるようです。

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