労働保険・社会保険共に少し前までは紙に書いて印鑑を押して申請するというのが主流だったようです。
私は昨年コロナ禍で開業しました。
感染対策も追い風となり、様々な書類から押印欄が削除され、電子申請が奨励されている中でしたので
最初から電子申請を覚えた方が良いかと思い電子申請でいきなり始めました。
と言っても開業したてですので件数も多くなく、一つずつ手続きを経験しながら申請を覚えていく事ができました。
そして最近になって手続き業務のまとまった仕事がありましたので、
労働局やハローワークに電話しながらかなりのケースを経験できたのではないかと思っています。
その中で感じた電子申請のメリットとデメリットについて書いてみようと思います。
●メリット
①印鑑が不要なのでお客様との郵送やり取りが省ける。
必要なデータはメールでいただけばOKなので無駄な時間もお金も削減できます。
②遠方でも問題無いので他県の申請もスムーズにできる。
実際には一歩も外に出る事なく、北海道や九州の申請も完了する事ができました。
訪問する必要も、郵送もいらないので場所を問わず業務可能です。
③早朝や土日でも申請できるので時間を上手く使える。
夜はほとんど仕事をしませんが、朝は子どもを送ったあとすぐ仕事に取り掛かれるので助かります!
●デメリット
①間違ってた場合に1から入力し直さないといけない。
とにかくこれです。申請データの保管(PDF!)はできるのに、それを再度入力フォームに反映する方法が無い。
チェックを一か所入れ忘れたら全部入力し直し。。。トホホです。
②担当者とのコミュニケーションが取れない。
結果はほぼ、受理OR返戻しか無いので、提出する1回ですべてを出し切らないといけない。
慣れないうちは返戻→再申請→返戻→再申請→返戻・・・で心が折れかけた事が何度もありました。
何度倒されてもめげずに戦う精神力が鍛えられたように思います。
③結局紙で提出するように言われることも多い。
電子申請の対応も広がってきてはいますが、まだ対応できていない事もあります。
お客様の都合で期日を過ぎたら電子申請不可、提出用紙は労働基準監督署まで取りにきてください、何てことも。
それとちょっとしたイレギュラーがあると「別途郵送かFAXで資料を送ってください」という指示が入ります笑。
年度更新に関していえば間違いなく電子申請が楽でした。
年度更新のお知らせにコードが書いてあり、それを入力すると他データの添付が不要、且つ昨年のデータを反映してくれたからです。
ですが、社会保険料の算定基礎届については基本的には送られてきた紙に直接記入して手続きをしました。
電子申請の場合には対象者様全員のデータを入力しなおす必要があったからです。
この差は何?
算定基礎届もコード入力で年金事務所がもっているデータが反映されるようになると良いなぁと思っています。
「電子申請は慣れですよ」
と以前同期の経験豊富な社労士さんから言われた言葉をお守りにやってきましたが、
件数をこなすことで確かに気を付けるポイントが身についてきました。
習うより慣れろとはこの事ですね!
とは言え電子申請がもっともっと使いやすくなることを願っています。