特別支援学校で「知っておきたい働くときのルール」についての出前授業を行いました。
障害をもった子ども達の卒業後の進路は大きく分けて2種類に分かれます。
福祉サービスを受けて生活をするか、働いて賃金を得て生活をするかです。
そしてその中間に、先日見学させていただいた「就労支援事業所」のように福祉サービスを受けながら働く「福祉的就労」もあります。
今回授業を行わせていただいた対象生徒さんは、福祉的就労ではなく一般就労を目指している生徒さん達でした。
特別支援学校と言っても色々あり、小中高と一緒になっている学校と高等部だけの学校もあります。
先生のお話だと、高校だけの特別支援学校は比較的軽度の生徒さんが多く、就職率も高い傾向にあるそうです。
私が授業をさせていただいたのは小中高等部が一緒になっている大きな特別支援学校でした。
授業の対象者はその中でも一般就労を目指している高等部の生徒さん1年生から3年生までの約20名でした。
授業の内容は、雇用契約について、社会保険について、給与明細の見方などについてご説明させていただきました。
特に社会保険については難しい内容で、今働いていてもよく理解できていない大人も多いくらいです。
それをどうやったら少しでも分かりやすく伝えられるかが今回の大きな課題でしたが、感想を伝えてくれた生徒さんが
「仕事中にもしけがをしてしまったときには労災保険が助けてくれるとわかりました」
と言ってくれ、とてもホッとしたのと一生懸命に聞いてくれていた事にとてもうれしい気持ちになりました。
そういえば、学校の先生になりたいと思っていた時期もあったなぁと思い出し、
途中であきらめてしまった夢だったけど、全然違う道を通って学校で生徒さんに授業ができ、
なんだかものすごく幸せな時間だったなぁと感じています。
終了後の先生とのお話の中で、若者の離職率の高さが問題になっているけれども、
特別支援学校の卒業生は一般の高卒生よりも離職率が低いという話を聞きました。
逆に、我慢してしすぎてしまう子が多いそうです。
今日授業に参加してくれた生徒さん達、特に3年生の生徒さんからは「働きたい」という気持ちをとても強く感じました。
これからこの生徒さん達を雇用する会社が良い会社で、優しい先輩が多い会社である事を心から願わずにはいられませんでした。
それぞれの特性を生かして社会の一員として働いている彼・彼女たちにいつかまた会えたら嬉しいです。
心からエールを送り続けます!
もっと働きやすい社会になるように、私もがんばろう!