またコロナウイルス感染者が増加してきていますね。
複数の事業所さんからコロナ関係の問い合わせが入っています。
病院も空きが少なくなり、救急車を呼んでも搬送までに時間がかかるケースが増えているようです。
表題の件ですが、「労災」と言えば通常は業務に起因する災害又は、通勤途中の災害に対して
医療費や休業補償をカバーする保険です。
事業主に雇用されている労働者は基本的に全ての人が労災を使う事ができます。
しかしながらコロナ感染の場合には、何が原因かを特定するのが非常に困難ですし、
誰から感染したかを突き詰める事は必ずしも良い結果を生まないということが一般化してきているように思います。
特に介護現場で働くスタッフさんについては、日々多くのご利用者と接する事で罹患するリスクが非常に高いと考えられます。
現在厚生労働省からこのような通知が出ています。
これによると、
医師・看護師や介護の業務に従事される方々については、
業務外で感染したことが明らかな場合を除き、原則として対象
であると明記されています。
本日労基署へ確認したところ、現在は医療機関からの診断だけでなく医療用PCR検査等の結果でも
休業補償の申請が可能になっているとの事でした。
その場合には、医療機関の証明の代わりにPCR検査キットの詳細や検査結果で陽性反応が出ている写真などを添付書類としてつけるそうです。
また、通常の労災申請書ではなく別途書類が用意されているそうです。
これについては問い合わせをした労基署では申請書類を郵送対応していただけることになりました。
注意点としては、通常の休業補償と同様に休業4日目からの支給になるという事と、
満額ではなく通常の給与のおおよそ8割程度の支給となるという事です。
有給があってスタッフの方が希望すれば有給消化に充ててもらう事もできます。
そちらの方が給与が減りませんので選択される方も多いかもしれませんが、有給が無い方については
労災申請も選択肢の一つとして考えていただけるとよろしいかと思います。
どんなに気を付けていても、いつどこで誰が感染してもおかしくない状況です。
医療従事者や介護職員だけが無理な行動制限を強いられるのも個人的には変だと思っています。
できる範囲で予防しつつ、感染してしまったとしてもご自身も含めて誰からも責められる事ではありません。
安心してゆっくり静養できるよう制度を活用して乗り切っていただきたいと思います。
欲を言えば事業主にもコロナ関連で減った売上の補填制度が欲しいところですが。