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介護現場におけるハラスメント

先日、千葉県社労士会内の介護研究会内の研修に参加しました。
今月のテーマは「ハラスメント」でした。

厚生労働省のHP内でも「介護現場におけるハラスメント対策」のページが設けられています。
先輩社労士さん達の意見交換の中で、介護現場でのご利用者やご家族からのハラスメントが
離職の一因になっていることから、介護人材の確保という観点で力を入れているのではないかという
ご意見もありました。確かに・・・。

ご利用者からのハラスメントとは、身体的暴力、精神的な暴言、セクハラなど。
自身がデイサービスで勤務していた頃、正直なところ日常的というか、むしろその原因を探って対応方法を探るのが仕事、というところもありましたのでちょっと「ハラスメント」という言葉に違和感を感じながらの開始となりました。

参加されている先生方の中には介護の現場経験があったり、社会福祉法人や医療法人に事務方として
勤務されている先生もいらっしゃる一方で、業界経験の無い先生も多数いらっしゃいます。

その業界経験の無い先生からは、
「高齢者だからと言って、職員に手を上げて良いわけではない。カスタマーハラスメントにあたるのでは?
 契約を解除する事は至極当然の事と思われるが・・・・」
というご意見が出ました。

ご利用者からの暴力、暴言が「カスタマーハラスメント」だという事は全く考えた事も無く、
現場出身の他の先生も同様だったようですが、一般社会ではそうなるのか、と新たな気づきでした。

もちろん認知症のために暴力、暴言、性的なハラスメントなどが起こってしまっている場合もあり、
それに対してすぐに契約解除という訳にはいかない、という介護現場に関わりのある先生方は総じてそのようなご意見で、それを聞いた他の先生方も納得されていたご様子でした。

結局感じた事は、全員がそれぞれの立場によって対応をしていかないといけないという事です。

現場のスタッフは、ご利用者がなぜそのような行動をとってしまうのか、情報を収集して適したケア方法を探していく事が求められます。

現場の責任者は、そういった行為を受けてしまうスタッフを一人にしない(孤立させない)事、相談しやすい環境や、一時的に人を変えて対応するなど協力体制を作る事が求められます。

そして会社としては、スタッフや他のご利用者に危害が及ぶような場合には契約解除の仕組みを整えておき、
法人としてスタッフを守る姿勢を明確に示す事が求められるのではないでしょうか。

なまじ現場での経験がある事で視野が狭くなっていたのかもしれないと、反省させられる研修会でした。

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