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「繊細さん」の本

突然ですが読書感想文です笑

『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本 武田友紀さん著』を読みました。

武田さんの肩書はHSP専門カウンセラー。
HSPとはHighly Sensitive Personの略で、日本語で言うと「とても敏感な人」という概念です。

まず前提として、HSPは病気でも無ければ克服すべき課題でもないという事。
単純に持って生まれた特性であって、いいものとして捉えていこうという内容です。

繊細さんは色々な分野で感じる力が強いのが特徴です。
人の感情から、光、音、気温などその対象や強度は様々です。良いものも感じ取りやすいメリットがあるものの、つらいものも感じやすく疲れやすいという面もあります。

こういったとき周囲の人から「そんなに気にしなくてもいいんじゃない?」と言われたところで、本人にとっては半自動的に気になってしまうのだからどうしようもないそうです。

介護の現場ではこの「繊細さん」が活躍する場面が多かったような気がします。認知症の方は言葉にうまく表現できなくても不安を感じていたり、ふとした匂いや目にした風景によって影響を受ける事も多くあります。
そんなとき、それらを感じ取ってその方の不安に寄り添えるというのはとても大切な能力です。

ただ、その大切な能力のせいでイライラしている同僚に影響されて嫌な気持ちになってしまったり、誰よりも細部に気づいてしまうが故に膨大な業務量を抱え込んでしまったりと生きづらさを抱えている人も多くいます。
そして、相手がどうしてほしいのかわかってしまうために頼まれた事を断れない、又は頼まれる前にやってしまう、という事も多いそうです。

また、私のように残念ながら繊細さをあまり持ち合わせていない人をこの本では非・繊細さんと呼びます。鈍感さんでないところが優しい。
繊細さんについつい頼ってしまうのは往々にして鈍感さんもとい、非・繊細さん。繊細さんがどう思っているかなんて深く考えず、ラッキーとばかりに仕事を押し付けます。ごめんなさい。

ではどうしたら良いか、というところで著者は繊細さんに自分の「好き」を大事にする事を勧めています。
好きなものを他の人に話したり、発信したり、居心地の良いお店を見つけたらそこに通う事でその感性を理解してくれる人が集まってくるというのです。
そしてマイルール(例えば電話は3回に1回しか取らない、10分悩んだら上司に相談するなど)を設けて気づいた事すべてを自分で解決しない訓練をすると良いそうです。

逆に、無理をして進んで嫌な事を引き受け続けるとどうでしょうか?
嫌な事を引き受けてくれる人が好きな人が周りに集まってきてしまい、結果的にもっと苦しい思いをすることになります。

身の回りにいる繊細さんへの配慮、というよりは人それぞれみな違う感性を持っているという当たり前の事に改めて気づかされた一冊でした。

というところで今年最後の投稿となりました。皆様良いお年を!

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